2023.08.25
高所作業で発生しやすい事故と高さ2m以上の足場のルール
建設業は労働災害が発生しやすい業種であり、足場からの墜落・落下による事故はあとを絶ちません。
そのため、高さ2m以上の足場作業では労働安全衛生法でルールが定められています。
今回は、高所作業で発生しやすい事故、高さ2m以上の足場でのルールについて解説します。
高所作業で発生しやすい事故
高所作業とは、高さ2m以上で行う作業を指し、高所作業では安全措置を取ることが定められています。
高所作業で発生しやすい事故には次のようなものがあります。
施工監理者は高所作業で起こりうる事故を把握し、安全対策を検討する必要があります。
脚立からの転落
脚立からバランスを崩して転落するという事故は高所作業では特に起こりやすい事故です。
不安定な場所やぐらつきのある場所に脚立を設置しないようにし、使用する脚立も安定感のあるものを使用することが大切です。
また、脚立から別の脚立に乗り移ってはいけません。
道具や部材の落下
足場上から部材や工具が落下するなどの事故は、作業員だけでなく通行人にも被害が及ぶ可能性があります。
足場の作業床に幅木を設置するなど落下防止措置が定められています。
また、工具にワイヤーを付ける、道具や材料は作業床に置かず腰袋にいれるなどの工夫が必要です。
足場の不適正な操作・利用
足場を正しく使用していないことによる事故も発生しています。
移動式足場のキャスターのストッパーを固定せずに作業をして転落した、高所作業車の操縦を誤り、電線や屋外設備に衝突してしまった、などがあります。
また、足場の組立てが法令で定められたルール通りに行われておらず、足場からの墜落や足場の倒壊につながったなどの事故も発生しています。
高さ2m以上の足場のルール
2mを超える高所で一側足場以外の足場を設置する場合は、労働安全衛生法第563条では以下のように定めています。
・足場の床材は40cm以上の幅を取る
・足場の床材間の隙間は3cm以下にする
・床材と建地との隙間は12cm未満とする
さらに、落下のおそれがある足場では、資材や工具の落下防止策として高さ10cm以上の幅木またはメッシュシート、防網を使用することとしています。
高所作業は安全に十分配慮して行う
高所作業で起こりやすい事故、高さ2m以上の足場のルールについてご紹介しました。
高所から墜落災害、転落災害は、床で滑る、踏み外すなどのほかに自分の動作の反動や場所の動揺などで起こります。
高所では注意点を十分に把握したうえで労働安全衛生法に定められたルールに従い、作業を行うことが大切です。
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